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シリーズ◎日経メディカル事故調セミナーリポート〈5〉
「高い倫理感と専門性で、自律的な制度運用を」
全日本病院協会会長・西澤寛俊氏

セミナーで講演する全日本病院協会会長の西澤寛俊氏

 「新制度は医療機関が自ら医療事故か否かを判断して調査し、医療安全を図る仕組みであり、医療機関の責務は重い。医療者は患者・家族や社会からの要請を認識し、高い倫理感と専門性を持って自律的に制度を運用する必要がある」と訴えたのは全日本病院協会会長の西澤寛俊氏だ。セミナーでは自身が研究代表者を務めた厚生労働科学研究「診療行為に関連した死亡の調査の手法に関する研究」の報告書の内容も交えながら、同協会が8月に公表した指針の特徴を解説した。

 西澤氏が研究代表者を務めた研究班は2014年7月から議論を開始し、同年10月に中間報告書を提示した。その後、厚労省が設置した「医療事故調査制度の施行に係る検討会」で、同報告書は省令・通知案を検討する際の資料として取り扱われた。「28人の研究協力者と議論を重ね、ある程度一致した医療界の考えを報告書で示すことができた」と西澤氏は振り返った。

 さらに今年8月には全日病が「医療事故調査制度に係る指針」を公表している。会長である西澤氏は、「会員から制度の全体像と医療機関が具体的に行うべき対応をまとめた簡明な指針を作ってほしいという要望があった」と指針作成の理由を語った。27ページにまとめられた指針を西澤氏は、「あくまで要点だけを示したもので、指針を基に各医療機関で制度への対応方法を検討してほしい」と話した。


やるべきことをチャートで示す
 全日病の指針では、医療事故調査制度で各医療機関が行うべき対応を分かりやすく図示したという。図1の実践部分は法律で定められている行為、点線部分は必要に応じて行う行為を表している。

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