日経メディカルのロゴ画像

リポート◎夜泣き、便秘、虚弱体質…
子どもに使いやすい漢方薬はコレだ!

「漢方薬を使えば診療の幅は大きく広がる」と語る外房こどもクリニックの黒木春郎氏。

 健診で来院した6カ月の男児。元気そのものだが、ちょっとした物音で泣き始めてしまった。甲高い泣き声をあげる我が子をあやしつつ、保護者は疲れ果てた表情をしている――。

 こんな「癇の強い」子どもが来院したら、外房こどもクリニック(千葉県いすみ市)院長の黒木春郎氏は、まず身体診察や問診で異常がないのを確認した上で、保護者に「夜泣きはどうですか?毎晩大変ですか?」と聞いているという。

 こう問いかけると、「夜泣きで寝られずに困っている」「夜泣きが原因でイライラし、夫婦仲が悪くなった」などと答える保護者は多い。夜泣きの解消には、規則正しい生活を心がけるなどの生活習慣の改善も重要だ。だが、それでも夜泣きが改善しないと他に打つ手がなくなってしまい、保護者は夜に眠れない日が続き、疲れ切ってしまうことになる。

 そうしたケースに黒木氏は、漢方薬の使用を提案している。冒頭の患児には、生活指導とともに甘麦大棗湯を0.1g/kg/日を分2で1週間投与した。すると数日で夜泣きが改善。その後も同量の処方を続けたが、子どもに落ち着きが出てきたため、1歳になったのを機に投薬を終えた。

 漢方の処方は、東洋医学独自の考え方や処方の方法、患者の病態の判断方法などがあり、難しいと思われがちだ。さらに、小児では腹部や舌の状態を診るのが難しく、患児の体質や状態を示す「証」を見極めるのが困難なため、処方を避ける医師も少なくない。

 だが、「重篤ではない子どものほとんどは、生命力が旺盛な東洋医学で陽実証といわれる状態だ。漢方を処方する際は、正しく診断をして禁忌となる処方を把握しておけば、適切な処方ができる」と黒木氏は説明する。

この記事を読んでいる人におすすめ