「医療におけるIT活用」というテーマの話では、たいていの場合、電子カルテの利用が前提になる。取り扱う情報が電子化されていなければITという土俵にのれないのだから、当然といえば当然の考え方ではある。
だが現実の電子カルテ普及率は、クリニックで20%程度、病院でも30%弱といわれる。徐々に広まっているとはいえ、全体から見ればまだ少数派だ。
そんな現状で地域医療の情報ネットワークを考えるとき、どうすれば実効性のある取り組みになるのだろう?
大阪市の浪速区医師会は、会員クリニックの電子カルテ導入率が2割という中で、電子カルテ未導入のクリニックも参加する情報ネットワークを構築、救急対応や在宅医療に役立てている。ここでは、iPad、クラウドサービスといった新しい技術と並んで、ファクスやメーリングリストという“古い”技術が、重要な役割を果たしている。
REPORT
ITが医療を変える◎電子カルテ未導入クリニックも加わる地域情報システム
ファクスとiPadを駆使して患者データを共有
Case004●浪速区医師会(大阪市)
2013/07/22
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