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話題の新薬◎アカンプロサート
30年ぶりのアルコール依存症薬
飲酒欲求抑えて断酒維持を補助

 今年5月に発売されたアカンプロサート(商品名レグテクト/日本新薬)は、アルコール依存症患者の断酒維持を補助する薬剤だ。

 アルコール依存症の症状は、(1)強い飲酒欲求、(2)節酒の不能、(3)離脱症状、(4)耐性の増大、(5)飲酒中心の生活、(6)精神的・身体的問題が悪化しても断酒しない――など。国際疾病分類(ICD-10)では、これら6項目のうち過去1年以内に3項目以上が併存した場合、アルコール依存症と診断する。治療直後でも長期間の断酒後でも、再び飲酒すると再発するため、患者には生涯にわたる断酒が必要となる。

 これまで国内のアルコール依存症の治療薬は、2型アルデヒド脱水素酵素を阻害し、飲酒すると不快な症状を引き起こす抗酒薬しかなかった。アカンプロサートは断酒時に過剰に興奮したグルタミン酸作動性神経の活動を抑制し、抑制性神経とのバランスを正して飲酒欲求を抑えると考えられており、抗酒薬とは別の作用機序を有する。アルコール依存症の新薬は、1983年に発売された抗酒薬のジスルフィラムノックビン/田辺三菱)以来、30年ぶりだ。

 国内第3相試験は、入院の上、離脱症状に対する治療や断酒教育を終え、心理社会的治療を受けているアルコール依存症患者327人を対象に実施。アカンプロサート群、プラセボ群に割り付けた上で、退院日から24週にわたり薬剤を投与したところ、完全断酒率は、プラセボ群に対してアカンプロサート群で有意に高かった(図1)。

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