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ITが医療を変える◎電子カルテにタブレットPCを活用
“バッテリー問題”から始まったシステム再編
Case003●北海道社会保険病院(北海道札幌市)

2013/06/21
北村昌陽=医療ジャーナリスト

 カートを押した看護師が、病棟を巡回して歩く。病院内でよく見る光景だ。カートの上には体温計や血圧計といった器具類のほか、最近ではノート型PCが乗っていることも多い。ここから検査データなどを電子カルテに入力するためだ。

 病院の電子カルテシステムにおいて、このノート型PCが頭痛の種になることが少なくないという。2年ほど前まで、北海道社会保険病院(札幌市、358床)も、このノート型PC問題に直面していた。

 最大の悩みは、バッテリーの駆動時間。同病院がNEC製の電子カルテシステムを導入したのは08年だが、それから3年ほどのうちにPCのバッテリーが劣化。コンセントにつながなければ、電源が15分程度しか持たない状況になっていた。交換すれば性能は回復するものの、ノート型PCは院内に70台あり、費用も馬鹿にならない。

 病室のコンセントにつなぐと、今度は電源コードの取り回しが厄介になる。患者がつまずく危険もある。そして少し移動するごとに、コンセントを差し替えなければならない。ノート型PCは、そのハンディさゆえに巡回時の入力端末として採用したはずなのに、いつもコードにつながれているのでは、とても“ハンディ”とはいえないだろう。

 そこで同病院では、ノート型PCに代わる電子カルテ入力端末として、タブレットPCに注目。システム管理室室長の練生川和弘氏と、同主任の工藤浩之氏が中心になって、iPadを使った新たなシステムを作ることになった。2011年のことだ。

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