
-昨年12月に発売して、早くも3刷になったとか。本書の特色は。
本書は、糖尿病を専門としないかかりつけ医や勤務医、研修医を主な読者と想定して作りました。内容は、日経メディカルオンラインで2011年に連載した「糖尿病診療こんな時どうする?」をベースにしています。
糖尿病の診断や分類など教科書的な内容はあえて省き、「外来フォローに必須な検査と説明」「初診時の病態に応じた治療方針の立て方」など、実践的な項目立てにしました。項目ごとに教訓的な症例を多く盛り込んだほか、「これはご法度」欄を設け、「HbA1c値だけで血糖コントロールの良しあしを判断してはダメ!」など、診療でやってはいけないことを簡潔に記しました。
-薬剤の選択方法についても、具体的に書かれていますね。
糖尿病治療薬は種類が多いのですが、日本糖尿病学会のガイドラインを見ても治療薬の優先順位は分からず、非専門医にとって悩みの種となっています。本書では薬剤選択について、経口血糖降下薬はメトホルミンもしくはDPP4阻害薬を第一選択薬とする、外来インスリン導入に関しては、経口薬に基礎インスリンを追加併用する治療法(BOT)を基本とするといった方針を明示しました。