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FDAの諮問委員会が結論
「喘息への長時間作用型β刺激薬の単剤投与はリスクが利益を上回る」

 米食品医薬品局(FDA)の肺アレルギー薬諮問委員会、医薬品安全性リスク管理諮問委員会、小児諮問委員会は、2008年12月10~11日に、喘息患者に対する長時間作用型β刺激薬LABA)のリスクと利益について審議し、LABAの喘息への単独使用は、現状ではリスクが利益を上回るとして、安全確保のためのFDAの「判断」を促した。ただし、LABAと吸入ステロイドとの配合剤については投与継続を支持している。

 今回評価の対象になったのは、GlaxoSmithKline社(GSK社)の「セレベント」(一般名:サルメテロール)、Novartis社/Schering-Plough社の「Foradil」(一般名:ホルモテロール)、GSK社の「アドエア」(サルメテロールと吸入ステロイドのフルチカゾンの配合剤)、AstraZeneca社の「Symbicort」(ホルモテロールと吸入ステロイドのブデソニドの配合剤)の4つ。セレベントとアドエアはわが国でも販売されている。

 LABAの喘息患者へのリスクが懸念されるようになったのは2003年からだ。「セレベント」に関する臨床試験SMARTで、セレベントを用いた治療群の喘息関連死亡リスク上昇が示されたことから、上記4剤の添付文書に黒枠警告が記載されるに至った。だが、LABAのリスクと利益に関する論争は今日まで続いてきた。

 国立心臓肺血管研究所(NHLBI)が作製した喘息の診断と治療のためのガイドラインは、12歳以上の喘息患者に対するLABAと吸入ステロイドの併用を支持している。

 ところが、12月10日に諮問委員会で提示されたデータは、実際の臨床の場ではガイドラインに沿った治療が行われていないことを明確に示した。LABAを使用していた1万1912人中、常に吸入ステロイドと併用していた患者は11%にとどまり、吸入ステロイドと併用したことが一度もなかった患者が48%に上ったという(12月10日付Medpage Todayより)。

 これが、「黒枠警告では不十分」という委員たちの判断につながった。

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