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口から内視鏡を入れて、胆嚢を取り出す?!
究極の低侵襲内視鏡手術、NOTESの臨床応用始まる

図1 NOTES の概念図(経胃ルート)  口から胃内腔へ挿入した内視鏡で胃壁に小切開を加え、腹腔内に到達して診断・治療を行う。

 口から軟性内視鏡を入れて、胆嚢を取り出す――。そんな度肝を抜く手術風景が、近い将来ありふれたものになるかもしれない。

 口、肛門、膣などの人体に備わった自然孔から内視鏡を挿入し、管腔壁に小切開を加え、体腔内に到達して診断・処置を行うという、常識破りの治療概念が登場した。体表面に傷を付けないことから究極の低侵襲手術とも評されるこの手技は、NOTESNatural Orifice Translumenal Endoscopic Surgery経管腔的内視鏡手術)と呼ばれている(図1)。診断・処置を行った後は、管腔壁の切開部を閉鎖し、アクセスした自然孔から内視鏡を出して手技を終える。術後の疼痛がより少なく、回復も早いとされ、審美的なメリットも大きい。

わが国でも既に4例で臨床応用
 NOTESの登場はわずか4年前、2004年に米国のジョンズ・ホプキンス大のグループが、ブタを使って経胃的に腹腔内観察を行った試みが最初だ。以来、世界中で研究開発が進み、これまでに報告されたヒトへの施行数は、米国で30例、欧州で70例、南米で319例、インドで20例に上る。

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