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多彩な症状の陰に感染性心内膜炎
回診時の聴診で心雑音に気付き、事なきを得る

「感染性心内膜炎の診断の難しさを再認識した症例だった」と話す、国立病院機構長野病院循環器科の関年雅氏。

 「感染性心内膜炎の診断は難しいことを改めて認識した症例だった」。こう話すのは、国立病院機構長野病院循環器科の関年雅氏。関氏が2年前、長野赤十字病院(長野市)で経験したのは、75歳の女性のケースだ。

 当初は感冒様症状や関節痛のため、近医で抗菌薬の治療を受けたが改善せず、膠原病も疑われステロイドも投与されていた。原因が分からないまま全身状態が不良となり、喘鳴・呼吸苦が出現。SpO2 88%(room air)、胸部単純写真で心拡大や両側胸水が認められ、自院の呼吸器科に入院した。

 入院後の検査結果などから、感染症のほか、膠原病、多関節炎、リウマチ性多発筋痛症、悪性リンパ腫、Crow-Fukase症候群なども鑑別に挙がった。そんな中、腰背部痛の精査で行った腰椎MRIやガリウムシンチ所見に加えて血液培養や腰椎穿刺の結果から、化膿性脊椎炎と診断された。そこで抗菌薬による治療を続けたが、37℃台の熱は一向に下がらない。

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