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デテミルとグラルギンの違いは?(中編)
1日1回投与で済む患者の割合と、他の薬理学的な効果の実態

 前編では、インスリンの薬効プロファイルという側面から見た場合の持続時間を紹介した。中編では、実際の臨床において、投与頻度が1日1回で済む患者の割合についてはどうなのかという点と、その他の薬理学的な特徴についてまとめた。

【1日1回か2回か】
 持続時間については結論がまだ出しにくい状況であることを前編で紹介したが、より重要なのは、実際の臨床でその差がどれだけ大きいかという点だろう。つまり、投与頻度が1日1回で済む患者と2回必要な患者の割合がどう異なるかが、両剤を比較する上で重要な情報となる。

 それには、厳密なコントロールが必要な、1型糖尿病患者における投与頻度で比べることが参考になる。しかし、直接比較したデータが出ているわけではない。そこで、使用経験の多い識者の意見を聞いてみた。

 約280人という多数の1型糖尿病患者を診療し、治験でデテミルを使用したHECサイエンスクリニック(横浜市磯子区)院長の平尾紘一氏によれば、「グラルギンもデテミルも、2回打ちの頻度はほとんど変わらない」そうだ。

 平尾氏は、「現在200人以上の1型糖尿病患者にグラルギンを処方しているが、20単位以下の場合は24時間効いていないと感じることが特に多く、全体の約半数が2回打ちをしている。一方、最初から持続時間が短いと聞いていたデテミルも、治験で50人近くの1型糖尿病患者に使った感触では、やはり半数近くは24時間持続しないという感触だった。臨床で使用した実感として、持続時間は大差ないと考えている」と語る。

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