降圧薬の第1選択薬の処方状況は、Ca拮抗薬が47.8%で最も多く、これにアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)が39.9%で続いた。昨年同時期の調査と比べると、この両者で9割近くを占める傾向に変わりはなかったが、両者の差は5.6ポイントから7.9ポイントへと開いていた。一方、ACE阻害薬は7.6%から8.5%へ増加しており、先頭を行くCa拮抗薬に肉薄しつつあったARBは一息つき、その間にACE阻害薬が盛り返したとも見て取れる。日経メディカル オンラインが実施した「高血圧治療に関する調査2007‐2008」で明らかになった。
調査期間は10月25日~11月12日までで、インターネットの調査システム(AIDA)によって実施した。対象は、日経メディカル オンラインの医師会員で、最終的に554人の協力が得られた。
調査は、日本高血圧学会2007ダイジェストおよびAHA2007ダイジェストに合わせて実施。高血圧患者数の動向、高血圧患者に多い合併症、第1選択薬あるいは第2選択薬に選ぶ系統、降圧薬を選択する際に考慮する点、さらには具体的な銘柄についても尋ねた。また処方薬については、現在処方されている銘柄を挙げてもらい、その選択理由と評価についても明らかにした。
その結果、降圧薬の第1選択薬の処方状況をタイプ別に尋ねたところ、全体で最も多かったのはCa拮抗薬で47.8%だった。ARBは39.9%で続いた。ACE阻害薬は8.5%、β遮断薬は1.8%、α遮断薬と利尿・アルドステロン阻害薬はそれぞれ0.9%だった(図1)。こうした傾向は、第2選択薬でも同様だった。
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