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ヒトiPS細胞の日米開発競争、勝者はどっち?
現段階では日本が先行か

 「ヒトの皮膚から万能細胞を作ることに成功」――。日米の研究グループが、ヒト線維芽細胞から胚性幹細胞(ES細胞)と同じ特性を持つ幹細胞(誘導多能性幹細胞:iPS細胞)を作成することに成功したとそれぞれ論文を発表し、話題を呼んでいる。なぜこれだけの話題を巻き起こしたのだろうか。

 再生医療において、自己増殖能と多能性を併せ持つ細胞は必須。ヒト胚性幹細胞(ES細胞)は増殖能と多能性を併せ持つが、ヒト胚の胚盤胞の内部細胞塊から作られるため、倫理的な制約が大きい。また、治療適用した際に拒絶反応が生じない患者特異的なES細胞を作ることも困難だ。そこで、これらの問題をクリアする体細胞由来の多能性細胞の作製に期待が集まっていた。

 既にマウスの体細胞からiPS細胞を作ることができることは報告されており、ヒトiPS細胞の開発を目指し、世界の研究グループが熾烈な競争を繰り広げていた。今回、京大の山中伸弥氏らのグループの論文はCell誌電子版に2007年11月20日に掲載された。一方の 米国Wisconsin大学Madison校のJunying Yu氏らグループの研究成果は、同日Science誌電子版に掲載された。

◆京大グループの論文:「Induction of Pluripotent Stem Cells from Adult Human Fibroblasts by Defined Factors」、全文がこちらで閲覧できる(PDFファイル)。
◆Wisconshin大グループの論文:「Induced Pluripotent Stem Cell Lines Derived from Human Somatic Cells」、概要がこちらで閲覧できる。 


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