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【インサイド病院倒産vol.4】
鳥取・大淀会の倒産劇の明と暗
不正請求で破産も45日後には病院再開

 「コンプライアンス欠如型倒産」――。最近はやりの言葉を使えば、今年4月に発生した医療法人大淀会(鳥取県米子市)の倒産劇は、こう形容できるだろう。診療報酬不正請求によって、開設している病院や理事長らの健康保険の指定が取り消されたことがきっかけで、破産に至ったからだ。

 一方で、いったんは閉鎖された傘下の病院が、破産から1カ月半後に他の医療法人の下で再スタートしている。異例ともいうべきスピーディーな事業承継の点でも注目に値する。明と暗、これら二つの側面に焦点を当てながら、この倒産事例を紹介しよう。

 大淀会は、鳥取県米子市で療養型の米子東病院(95床)や、入所定員81人の老人保健施設などを開設していた。米子東病院の病床稼働率は8割を超え、まずまず順調に経営を続けていたようだ。
 
 ところが、患者からの情報提供をきっかけに診療報酬の不正請求の疑いが浮上し、昨年夏に鳥取社会保険事務局の監査を受けることになった。そして、米子東病院の142万円をはじめ、多額の不正請求が発覚した。

 同事務局の発表によれば、その主な手口は表1に示した通り。カルテの偽造のほか、自分自身を診療したのに他の医師が診療したことにして保険請求したり、「回復期リハビリ病棟」の算定要件である医師数に関する虚偽の届け出を行うなどだ。

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