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プロペシア服用者の前立腺癌見落としに注意
PSA値が半分近くに減少、上昇率に注目して評価すべき

 男性型脱毛症治療薬のフィナステリド(商品名:プロペシア)。発売から1年あまりが過ぎ服用者も増えているが、前立腺癌特異抗原PSA)検査の際には注意する必要がある。フィナステリド服用者ではPSA値が低めに出やすく、前立腺癌の見落としにつながる可能性が高いためだ。

 「フィナステリド服用者にPSA検査を行う際には、少なくとも検査値を2倍にするか、可能ならその上昇率で評価しなければならない」と語るのは、群馬大医学系研究科・泌尿器病態学助教授の伊藤一人氏。その理由は、プロペシアにはPSAの分泌を抑える作用があるからだ。

 フィナステリドは、脱毛の原因となるジヒドロテストステロンの生成を担う5α-還元酵素2型を阻害する。ジヒドロテストステロンは毛母細胞のアポトーシスを引き起こして毛の発育を抑制する一方で、前立腺上皮細胞におけるPSAの産生を促す。フィナステリド投与により、ジヒドロテストステロンが減れば、PSAの値も減少するというわけだ。

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