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なぜ? 心筋内に5cmの縫い針
針刺入による心筋損傷を原因とした収縮性心膜炎の一例(2/23 追記)

写真1 受診時の胸部X線写真ここをクリックすると別ウインドウに拡大写真が表示されます)

 金沢大心肺・総合外科の西田聡氏(現在は東京医大心臓外科講師)の元に、3年ほど前に来院した72歳の女性。主訴は、呼吸困難と、顔面と足の浮腫。頸静脈は著明に拡張し、心拍数は110/分、呼吸数は20/分だった。熱が37.5度あり、血液検査では白血球は正常だったが、CRPが6mg/dLと感染を疑わせる値だった。

 浮腫の状態から心不全を疑った西田氏は、すぐに心電図と胸部X線をオーダー。すると心電図では洞頻脈を認め、胸部X線写真では著明な心拡大と両側胸水が観察された(写真1)。「明らかな心不全だった」(西田氏)。

 だが、よくよく胸部X線写真を見ると、心影上に細い棒状の影がぼんやり見えた。そこで西田氏は、続けてエコーとX線CTを施行。すると、左室心筋内に金属製の「」らしきものが存在し、周辺心膜が肥厚していることが明らかになった(写真2)。この時点で改めて患者の胸部を観察したが、特に外傷はなし。本人に何度尋ねても、最近、胸部に痛みを感じたことはなく、「針」に関する心当たりもないとのことだった。

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