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【日経メディカル2月号特集連動企画◆NSAIDs潰瘍】
アスピリン潰瘍の予防が急務

 出血で見付かることが多く、一度出血すると重篤化するケースが多い。原因である非ステロイド性抗炎症薬NSAIDs)の休薬が困難なことも少なくない--。そんなNSAIDs潰瘍への認識は高まりつつあるが、最近新たに問題視されているのが低用量アスピリン(81~100mg)による潰瘍だ。低用量アスピリン内服者のうち年1~2%がアスピリン潰瘍を発症するといわれるが、重篤化することを考えると決して軽視できない数字だろう。

 
 東京医大霞ヶ浦病院(茨城県阿見町)内科学第五講座助教授の溝上裕士氏が、同院の消化性潰瘍患者382人を調べたところ、25%がNSAIDsによるもので、そのうち27%が低用量アスピリンによるものだった。

 2000年の抗血小板薬としての適応拡大を機に、虚血性心疾患や脳梗塞患者などでアスピリンの処方量は増加の一途をたどっており、「それに伴ってアスピリン潰瘍は増加している。低用量でも潰瘍が起こるという認識はまだまだ十分ではない」と溝上氏は警鐘を鳴らす。

 特に低用量アスピリンは重篤な基礎疾患を持った人が多く内服していることから、他のNSAIDsに比べてより休薬が困難だったり、抗血小板薬という薬の特性から、止血が難しいケースが多い(症例1)。

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