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写真1 術後の悪心・嘔吐に効く「つぼ押し療法」 長掌筋腱と撓側手根屈筋腱の間で手の皺から3横指中枢側にある「内関」を親指で圧迫する。ビーズ状の玉で圧迫刺激してもよい。

 最近、日帰り手術や入院日数の短い手術が一般化したことに伴い、術後の悪心や嘔吐への対策に関心が高まっているが、東邦大大森病院麻酔科助教授の藤井善隆氏は、術後の患者全員に「つぼ押し療法」を指導し、効果を上げている。

 方法はいたって簡単。掌側の手首関節の皺(しわ)中央から、4.5cmほどの位置にある「内関」というツボを親指で圧迫するだけ(写真1)。退院時などに、患者にこのつぼの位置を教え、「自宅で1日数回、指で押してください」と指導する。

 一般に、術後の悪心・嘔吐の予防には、周術期にドロペリドールやメトクロプラミドなどを静注する。藤井氏も、こうした薬物療法を行っているが、これに「つぼ押し療法」の指導を加えることをルーチン化している。薬物療法との併用でもあり、つぼ押し自体の効果ははっきりしないが、悪心・嘔吐の予防効果が高まっている印象だという。「短い期間しか入院しない患者にとって、退院時に自宅で自分でできる“治療法”を教えてもらうことは、術後の不安を解消するという意味でも有用だと思う」(藤井氏)。

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