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【日経メディカル 連動企画Vol.3】
「診療科による差がない」「当直代なし」など不満続出

 「診療科によって忙しさは違うのに、給与に差がない」「いくら当直しても手当ては出ない」--。日経メディカル Cadettoの若手医師勤務実態調査では、数々の不平・不満の声が上がった。

 連動企画Vol.3では、調査の自由意見欄に書かれたコメントを紹介する(調査の概要は、Vol.1「U35」の若手医師の年収はいくら?を参照)。

 その声を分析すると、以下の5つに大別できる。「大学の医員、大学院生の給与は低すぎる」「研修医より給与が安いので大変」「診療科による差がない」「当直手当、時間外・残業代が出ない」「その他」だ。これらに共通しているのは、「勤務実態に見合った給与が出ない」という不満だ。

 「大学の医員、大学院生の給与は低すぎる」と「研修医より給与が安いので大変」は、大学病院勤務医の不満。卒後臨床研修の必修化で、1~2年目は制度上、給与が保障されたが、それ以降の医師の給与を見直していない大学が少なくない。その結果、教える側の給与が、教えられる側よりも安いという逆転現象が起きている。アルバイトにより年収総額でみれば卒後3年目以降が上回るものの、アルバイトに依存する生活は不安定であり、疲労もたまる。

「大学の医員、大学院生の給与は低すぎる」

◆オンコール、緊急で呼ばれることが多く、身体的負担が大きい。主な勤務先である大学病院からは大学院生のため基本給与はなく、アルバイトで生活している。(卒後3~5年目・その他、大学病院)
◆大学院生であり、バイト生活のため、国民健康保険となること、職場が2年ごとに変わることなどによる家庭内の雑用、手続きが大変。(卒後3~5年目・整形外科、大学病院)
◆大学病院時代は時給708円だった。笑うしかない。専門としている科以外(他科)の病気について勉強したいが、時間をどうすれば研修できるのか、分からない。医局を移るときのトラブルなどを考えるとジレンマに陥る。田舎の病院に派遣されているので、今だけはましだけど。(卒後3~5年目・精神神経科、市中病院)
◆大学からの給与は医員という立場上、微々たるものであり、生活のために外来出張、アルバイトをせざるを得ないが、それによる時間のロス、疲労もそれなりのものがあり、なかなか自身の望むような臨床、研究が行えない。このような環境でそのような努力を行うにはかなりのエネルギーが必要。(卒後6~9年目・耳鼻咽喉科、大学病院)
◆大学院なので本給はないので、バイトの収入のみです。ちなみに大学に働いても無給です(診療しても)。(卒後6~9年目・耳鼻咽喉科、大学病院)


「研修医より給与が安いので大変」
◆研修必修化直前の身分なので、研修医と比べて、立場的には非常勤であり、社会的保障がない。(卒後3~5年目・産婦人科、大学病院)
◆新しい研修制度により、研修医の給与は保証されているが、その反面、指導医である自分の給与の方が研修医より少ないということが起きている(大学病院からの給与に限って)。(卒後3~5年目・内科、大学病院)

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