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【日経ヘルスケア11月号●診療所経営相談室より】
活気ある院内ミーティングを行うコツは?
司会はスタッフに委ね、全員参加で実施

2006/11/08
日経ヘルスケア

【質問】
 診療所の運営改善を図るには、院長とスタッフの間だけでなく、職員同士の意思疎通にも役立つ機会を多く持つことが必要だと感じています。そこで、定期的に院内ミーティングを実施したいと思います。活発な議論を促して意義のある会議にするには、どのような点に注意して開催すべきでしょうか。
(内科、43歳)

【回答】
 司会進行などスタッフ主導で
(回答者:原田 裕士=(株)匠 代表取締役)


 教育・研修、さらには職員同士の意見交換の場として、定期的に院内ミーティングを開くのは有意義なことである。全従業員が参加しての議論からは、患者サービスの向上などにつながる様々なアイデアが生まれやすい。ただし、スタッフが積極的に発言しないと議論は活発化せず、会議は形骸化しかねない。

 これを防ぐために、ミーティングはスタッフ主導で実施したい。もちろん常勤、非常勤に関係なく、全職員の参加が基本だ。頻繁に行うと職員の負担が重くなるので、月1回、できれば2週に1回のペースから始めるとよいだろう。

半年に1回程度は研究発表も
 まず、司会進行は各職員に持ち回りで担当させる。院長自らが司会をするクリニックも少なくないが、この場合、スタッフが遠慮して意見をなかなか言わず、議論が盛り上がらないケースがよく見受けられる。

 院長は、冒頭で短く事務連絡を行うほかは、最後に会議を総括する程度にとどめるべきだ。当初は司会に慣れていない職員が多いと思うので、院長がそれをフォローしてあげれば、徐々に他のスタッフにうまく意見を求めたりできるようになるだろう。

 議題については、初めのうちは「上手な電話応対」といったテーマを院長が示して職員間で議論してもらうとよい。このほか、各スタッフの発言機会を増やすために1分間スピーチを課すのも手だ。その内容は、日常で感じたことや休日の出来事など仕事以外の話でもいいだろう。様々な話題が上がって、スタッフも会議に飽きないはずである。

 それでも、毎回同じ進行では会議のマンネリ化は避けられない。そこで、半年に1回程度は、事前に与えたテーマに基づき職員が研究発表するといった工夫をしたい。例えば、新規患者へのアンケート結果をまとめる、返戻レセプトの内容を精査する、患者からのクレームを分析する─などが考えられる。

 このようなテーマを全スタッフで検討してもらえば、診療所運営に対する職員の意識が高まるほか、院長独りでは思いつかなかった様々なサービス改善案も出てくるはずだ。

 また、外部のコンサルタントを招いての接遇研修の場として活用したり、院長が診療報酬改定などについて講義するのもよいだろう。時には、慰安旅行や食事会といった、職員が楽しめるレクリエーションなどを議題にすれば、会議のマンネリ化も防げる。

 なお、ミーティングを実施する際の手当についても気を配りたい。全スタッフの参加を義務づける以上、勤務日以外の日に出勤しなければならなくなるパート職員もいるはずだ。当然、その分の時給は払わなければならない。就業前や業務終了後など、勤務時間外に行うのであれば、正職員への時間外手当の支払いも生じる。

 こういった給与面をなおざりにすれば、スタッフに不満が溜まり、議論が活性化しないどころか、欠席者が多くなることもあるので注意したい。

【まとめ】
・司会進行などを持ち回りで担当させたり、1分間スピーチを課すなどして、スタッフの発言機会を増やす。
・会議のマンネリ化を防ぐために、半年に1回程度の割合で、患者からのクレーム分析といったテーマを事前に与えて職員に研究発表させる手も。
・会議を勤務時間外に行うのであれば、手当などをしっかり支払う。これを怠ると職員が不満を持ち、欠席者が多くなることもあるので要注意。

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