前回の記事「話題の糖尿病新薬の威力(1)GLP-1誘導体」で紹介したGLP-1(グルカゴン様ペプチド1)誘導体は、低血糖を起こしにくく、体重減少効果があり、β細胞の機能を復活させるという革新的な効果がある代わりに、注射薬であり、かつ高価であるという欠点を併せ持っていた。その欠点を補う格好で開発されている薬剤が、DPP-4阻害薬だ。
GLP-1は体内で分泌された後、DPP-4(ジペプチジルホスファターゼ4)という酵素によってすぐに分解されてしまう。このDPP-4を阻害することで、患者自身のGLP-1の効果を持続させて血糖コントロールを行うのが、DPP-4阻害薬である。このような作用機序を持つため、DPP-4阻害薬はGLP-1誘導体と似たような効果を持つとされている。
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