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話題の糖尿病新薬の威力(1)GLP-1誘導体
低血糖起こしにくく、体重減少効果・β細胞復活作用あり(10/17 訂正)

 低血糖を起こしにくくて、体重減少効果がある。加えて、膵臓のβ細胞の機能を復活させる作用もある──。そんな「いいとこ取り」の糖尿病治療薬が、海外では市場に出始めている。それがGLP-1(グルカゴン様ペプチド1)誘導体だ。日本の糖尿病治療専門医の間でも、この薬剤への関心が非常に高まっている。

 GLP-1誘導体とは、小腸から分泌されるホルモンであるGLP-1を、その機能を保ちつつ、体内で分解されにくいように構造を変えた薬剤だ。GLP-1は、β細胞の受容体に結合して、β細胞のインスリンの分泌を促進し、患者の血糖値を下げる。簡単に言えば、GLP-1誘導体はインスリン分泌促進薬である。

 それだけならこれまでのSU(スルホニル尿素)薬などと変わらないが、異なるのはその作用が血糖依存性、つまり血糖値が高いときにだけ発揮されるという点。そのため、低血糖を起こしにくい。さらに、β細胞の新生やアポトーシス抑制などにより、β細胞の機能を復活させるという効果も確認されている。さらに、患者の体重を減少させるという効果もある。

 こうした付随効果が、専門医の間で関心が高い理由だ。天理よろづ相談所病院(奈良県天理市)内分泌内科部長の石井均氏は、「これまでの糖尿病治療薬の欠点を補う作用を集めた、夢のような薬だと思う」と評価する。

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