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患者が受診を中断する理由とは
「医師の説明不足」が大半、大阪の医療機関の調査で明らかに

 「医師が一方的に説明し、私の考えや意思を尋ねなかった」「症状や治療について質問できないことがあった」--。これらは、治療中断者に対して行ったアンケート結果から浮かび上がってきた、患者の本音だ。この調査を行ったのは、大阪府や兵庫県で急性期病院や介護老人保健施設などを経営している特別・特定医療法人愛仁会本部(大阪市北区)。

 患者満足度調査は既に多くの医療機関で行われているが、治療中の患者は医療機関に対し不満を訴えにくく、結果は必ずしも実情を反映しているとは言いがたい。そこで同法人では、不満レベルの高い患者への調査が必要と考え、治療中断患者を対象に“不”満足度調査を実施した。

 対象は、2005年1~6月に同法人が運営する急性期病院、千船病院(大阪市西淀川区)と高槻病院(大阪府高槻市)に入院していた患者。そのうち、退院後、外来フォローアップが必要だったにもかかわらず受診しなかった患者366人を抽出し、124項目からなる調査票を郵送した(回収率28.4%)。さらに、対照群として入院中の患者400人にも退院時に同じ調査票を手渡し(回収率63.8%)、結果を比較した。この調査は、患者による医療の質の評価を目的として実施している国立医療保健科学院の「患者満足度調査」に参加し、得られた回答を独自に分析したものである。

 その結果は表1の通り。対照群と結果が有意にかい離した項目のうち、特に医師にかかわるものとしては冒頭に挙げた項目に加え、「説明の分かりにくい医師がいた」「説明する時、検査結果や画像を見せてくれなかった」「検査、治療、手術などの日程を説明しなかった」--などが挙がり、医師の説明の仕方について不満を感じた患者が多いことが浮き彫りになった。また、看護師の態度や処置の仕方に関する項目(「質問や相談をしたが、対応してくれなかった」「医師の指示や処置を間違えた看護師がいた」)、入退院の手続きや説明に関する項目(「どのくらい費用がかかるか、全く分からずに入院した」「退院後の治療、通院、生活上の注意点などが十分理解できなかった」などが、中断群で有意に高かった。

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