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起立性調節障害は中学生の1割
日本小児心身医学会がガイドラインを作成

2006/10/05
和田 紀子=日経メディカル

 「朝、身体がだるくてなかなか起きられない」。これは、思春期に見られる自律神経失調症である起立性調節障害の主訴の一つだ。

 日本小児心身医学会が今年9月、この起立性調節障害の診断と治療に関するガイドラインを発表した。「一般に怠け癖と考えられがちな起立性調節障害の診断や治療を、非専門医でも適切に行うための手引きとして活用してほしい」と、ガイドライン作成ワーキンググループの班長である大阪医大小児科助教授の田中英高氏は期待する。

 起立性調節障害は、自律神経の機能異常によって、朝なかなか起床できなかったり、起立時の立ちくらみや倦怠感、思考力の低下などを呈する疾患。その原因は、自律神経系による循環調節不全などの身体的要因と、学校生活や家庭環境といったストレスなどが複雑にからんでいる。午前中に症状が強く見られるが、午後には改善することが多い。

推定患者数は軽症例を含め約100万人
 起立性調節障害の推定患者数は、軽症例を含めると約100万人で、一般の中学生全体の1割、小児科を受診する中学生に限ると2割を占める。しかし、「起立性調節障害の症状が夜更かしや学校に行きたくない表れだと考えて、医療機関を受診させない保護者も多い上、的確な診断ができる医師は多くはない」(田中氏)。

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