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【米国から学ぶ――医療の質向上を目指して 第19回】
病院の“本当の実力”を示すデータベースとは

米国胸部外科学会事務局でデータベースを担当するシンシア・シューワン氏

 「米国STSのやり方なども参考にしつつ――」。9月13日に開催された厚生労働省の「手術に係る施設基準等調査分科会」の第2回会議では、引き続き「手術件数と手術成績の関係」を明らかにする調査に関して議論がなされたが、そこで何度かSTSという言葉が出てきた。これは、米国胸部外科学会(Society of Thoracic Surgeons=STS)が実施している「STSデータベース(STSDB)」のことだ。

 STSDBは、症例ごとの重症度を加味したリスク調整済の術後30日死亡率を算出し、参加者にベンチマーキング(成績比較)リポートを出している。イリノイ州シカゴ市中心部にあるSTSの本部を訪問し、このデータベースを担当するシンシア・シューワン氏(写真右)に、その概要を聞いた。

 シューワン氏によると、STSDBは1989年に着手し、90年には最初のデータ収集を行い、93年から集計結果を参加者に報告するようになったものだ。現在、654の参加者(医師あるいは医師グループ)があり、年間集計症例数は約23万5000件(2005年)に上る(図1)。シューワン氏は「全米の症例数の7~8割をカバーしている」と説明する。

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