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真夏の水浴びで小児が貧血に
先行感染後の褐色尿を見たら要注意

「褐色尿の患児を診たら、水浴びの有無を尋ねることも必要」と話す東京都立広尾病院の米沢龍太氏。

 公園で子供が水浴びをする風景は夏の風物詩。だがこの水浴びが原因で、自己免疫性溶血性貧血の一種である発作性寒冷血色素尿症が発症することは意外と知られていない。

 東京都立広尾病院小児科の米沢龍太氏の元に、昨年8月、紹介来院したのは3歳5カ月の男児。その8日前に褐色尿が見られたため、近医を受診したところ、急性膀胱炎と診断され、経過観察されていた。

 ところが5日後に顔面浮腫、顔面蒼白が出現し始め、さらに2日後に高熱が見られたため、別の診療所を受診した。溶連菌迅速検査と尿潜血反応が陽性であったことから、溶連菌感染後の急性糸球体腎炎を疑われ、精査目的で都立広尾病院に紹介され入院となった。

 「入院時、体温は36.5℃で、血圧と心拍数には特に異常がなく、全身状態は良好だった」(米沢氏)。眼瞼結膜貧血様が見られたものの、溶連菌感染に特有な咽頭発赤は認められず、顔面浮腫、下腿浮腫はなかったという。

Hb、網状赤血球、Bilに着目を
 だが、「血液検査のヘモグロビン、網状赤血球(Ret)、総ビリルビン値を見て、おかしいと思った」と振り返る(表1)。ヘモグロビンは7.0g/dLで、正常値を大きく下回っていたが、平均赤血球容積(MCV)は正常範囲で鉄欠乏性貧血は否定的。しかし、網状赤血球の増加から、造血が亢進していると考えられ、総ビリルビン高値、ASTとLDHの上昇から溶血が疑われた。また、尿検査では潜血が3+だったのに対し、尿中赤血球数が5-9/HPFと解離しており、血色素尿の存在が疑われた。

 

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