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骨髄穿刺は「胸」より「腰」で
求められる手技の標準化

 血液疾患などの診断に欠かせない骨髄穿刺。わが国では胸骨からの穿刺が一般的だが、致死的合併症が相次いで報道される中、穿刺手法の見直しを求める声が上がっている。

欧米では腸骨穿刺が主流
 骨髄穿刺の穿刺部位には、胸骨や、腰にある腸骨などが選ばれるが、皮下組織が薄く穿刺しやすい、脂肪髄化を起こしにくく正確に診断できるといった理由で胸骨を第一選択としている医師が多い。

 ただし、ひとたび穿刺針で胸骨を突き抜けば、大血管損傷や心タンポナーデなど致死的合併症を起こし得る。2003年3月には東京医大で胸骨穿刺による心損傷で患者が死亡し、大きく報道された。

 労働科学研究所(川崎市宮前区)研究部ヒューマンケアサービス研究グループの主任研究員で医師の吉川徹氏の調べによると、わが国では年間約20万件の骨髄穿刺が行われており、過去6年間に少なくとも5件の死亡事故が起きている。いずれも胸骨穿刺によるものだ。

 一方、年間約50万件の骨髄穿刺が行われている米国では腸骨穿刺が主流。過去6年間に死亡報告は見当たらない。

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