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【米国から学ぶ--医療の質向上を目指して 第1回】
医療の品質改善活動の先進国

「議論から実践の時代へ」と指摘するハーバード大公衆衛生大学院教授のルシアン・リープ氏

 「米国の医療から学ぶ」というと「日本が学ぶものはない」という反応があるかもしれない。しかし、米国で2カ月間、取材をした体験からすると、医療の質を改善するための手法に関しては、「学ぶべきものは、たくさんある」。あまり知られていないベストプラクティス(好事例)が、豊富にあった。

 医療費に国内総生産(GDP)の約15%をかけ(日本は約8%)、医療コストの上昇に悲鳴を上げている米国――。米国の医療に光と影があるのは事実だ。続々と開発される新薬や先端医療の技術・装置、専門医を着実に育てている医師の生涯教育システム、癌診療で導入されているチーム医療などの「光」がある一方で、数多くの無保険者の存在や高い患者の自己負担、患者満足度の低さなどの暗い「影」もある。

 米国は、医療の効率化、質の高い医療を多くの人が受診することを可能にするアクセスの改善、人種や収入による診療格差の解消――など、大きな問題の解決を迫られている。だが同時に、米国がこうした苦悩の中で多くの教訓を得つつあることも事実なのだ。

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