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寄稿◎COVID-19集団発生の対策を事例で学ぶ
沖縄県の小規模離島で発生したCOVID-19への取り組み

2020/08/21
酒井達也、亀谷航平(沖縄県立八重山病院)

 沖縄県の石垣島にある沖縄県立八重山病院に勤務している酒井達也と申します。2020年8月、西表島でCOVID-19の患者が発生。さらに、その後の検査で集団発生していることが判明しましたが、幸い島内に感染が蔓延することなく押さえ込むことに成功しました。今回は、その取り組みについて時系列でご紹介します。

 私は普段、総合診療を専門とし、外来、病棟、訪問診療を行っています。離島診療所の勤務経験があり、当院が沖縄県の小規模離島に抱えている附属診療所の代診および支援も担当しています。

 沖縄県は、ご存じの通り、多くの有人離島を抱えております。39ある有人離島のうち、29カ所に診療所が設置されています。そのうち19カ所は、医師1人体制の無床診療所です。離島診療所は島唯一の医療機関として全科に対応しており、重症の場合は診療所医師が初期対応を行いながら後方病院へ急患搬送を行います。医師に加えて看護師も島に常駐しており、研修などで島外に出る際には、後方病院より代わりの医師・看護師が派遣されます。

 当院が立地する八重山医療圏にも8の有人離島があり、7つの離島診療所があります(西表島は2つ)。全ての離島診療所が医師1人体制です。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が国内で流行し始めた2020年春頃より、関係機関と八重山の離島でCOVID-19患者が発生した場合の対応を検討していました。その中で、島唯一の医療機関である診療所医師、看護師が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に曝露しないことを最優先に考えました。

 診療所医師と看護師が万が一SARS-CoV-2に曝露してしまうと、島の医療崩壊に直結する恐れがあります。医療崩壊を防ぐため、COVID-19疑いの患者が発生した場合には、早期に患者を石垣島に搬送し、当院で検査を行う方針としていました。

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