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ナイジェリアでのポリオウイルス根絶を目指して
寄稿◎堀越裕歩(WHO疫学コンサルタント)

2019/09/25
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 2019年9月27日。この日は、ポリオウイルス根絶に携わっている者には特別な日だ。ナイジェリアで最後に野生株のポリオウイルスが環境中から検出されて、この日でちょうど3年。野生株ポリオウイルス根絶の定義は、3年間、人や環境から検出がないこととされており、無事に2019年9月27日を迎えることができれば根絶の定義を満たすことになる。

 ポリオウイルスは、実験を除き、人以外の動物などにも感染しないので、人の腸管だけに生息する。低温以外では不活化するので、長期間、環境中に生き残ることもない。つまりワクチンで人の感染さえ制御できれば、天然痘ウイルスに続いて、ワクチンでの根絶が期待できるウイルスだ。ナイジェリアは、最後に野生株ポリオウイルスが検出されたアフリカの国だ。ナイジェリアでの根絶は、アフリカ大陸の野生株ポリオウイルス根絶を意味する。野生株のポリオウイルスが残されているのは、パキスタンとアフガニスタンになる。

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