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インタビュー◎NIPT新指針の運用開始が保留に
新型出生前診断の拡充で妊婦のニーズに応えたい
昭和大学産婦人科学講座主任教授の関沢明彦氏に聞く

 日本産科婦人科学会は2019年6月22日、母体血を用いた出生前遺伝学的検査NIPT)に関する新たな指針を理事会で承認した。これは今年3月、案についての意見公募を行った上でとりまとめが進められていたものだ。

 ただし、新指針については6月21日付けで「国においてもNIPTに関する審議会を設置し必要な議論を行うため、実施についてはその議論を踏まえて対応されたい」との要望が厚生労働省から同学会に寄せられたことを受け、ひとまず指針の運用開始を保留とすることが決まった。新指針が実際に運用開始されるまでの間は、従来のNIPT指針に従ってNIPT検査を行うこととなる。

 NIPTとは、母体血中に含まれる胎児DNAを測定することで、染色体異常の有無を判断する検査のこと。日本では胎児の染色体異常(21・18・13トリソミー)を対象としており、2018年9月までに6万5000件を超す検査が日本の認定施設で実施されている。確定的検査ではないが、母親からの採血だけで高い確率で胎児の染色体数的異常を判断できることと、羊水検査などに比べ、侵襲度が極めて低いことが特徴だ。

 日本では、日本産科婦人科学会などが設置した委員会による「母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査に関する指針」に基づき2013年4月からNIPTが開始された。NIPT開始から6年が経過した2019年3月、同学会はNIPT実施の現況と問題点を踏まえて同指針の見直しを行い、実施施設の拡大を伴う新指針案をまとめた。指針見直しの背景と、新指針案への意見公募などで指摘されてきた課題について、昭和大学産婦人科学講座主任教授でNIPTコンソーシアム事務局を務める関沢明彦氏に聞いた。


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