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誰が読む?気が遠くなるほど詳細な領収書
多田智裕(武蔵浦和メディカルセンターただともひろ胃腸科肛門科)

2010/03/01

 ※この記事は世界を知り、日本を知るグローバルメディア日本ビジネスプレス(JBpress)からの転載です。

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 2月12日、中央社会保険医療協議会中医協)は2010年度診療報酬改定を答申し、医療機関による「明細付き領収証」の無料発行発行が原則義務づけられました。明細付き領収証とは、診察の内容や薬の種類などの医療費の詳しい内訳が記された領収証です。

 中医協の議論の場で、ある委員が次のように発言していました。

 「いろいろなサービスを受ければ、その内容を教えてもらうのは(患者の)当然の権利。コストがかかるのであれば(医療機関に)ご負担いただくのが当然。(中略)本来は1点(10円加算)もいらない」(注:今回は診療所のみを対象に1点加算を認められました)

 これは、一般の人を代表した意見なのでしょう。ですが、医療関係者側からすると、反論する気力もなくなるぐらいの「認識ギャップ」が存在するのです。

 また、今回の義務化決定で「国民に医療費の単価を知ってもらえるようになり、患者リテラシーが高まる」と説明していますが、本当にそうなのでしょうか?

そこまで詳細な「明細付き領収証」を誰が必要とするのか
 ほとんどの医療機関では、既に診療明細付きの領収証を発行しています。例えば、診療所で胃内視鏡検査(胃カメラ)と胃薬の処方を受けると、以下のような領収証が発行されます。

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