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ボストン便り 第5回
オバマのヘルスケア改革
細田満和子(ハーバード公衆衛生大学院国際保健学部リサーチ・フェロー)

2009/09/24

●「ヘルスケアはもう待てない!」集会

 総選挙をはさんだ8月末から9月にかけての1週間の日本への一時帰国からボストンに帰ってくると、友人のペギーからメールが来ていました。「レイバー・デイ(労働者の日)にボストン・コモンで民主党のヘルスケア改革集会があるから一緒に行かない?」

 ボストン・コモンというのは、市街地の中心に位置する広大な公園で、夏には野外音楽、冬には氷の彫刻展などが催され、選挙演説や市民集会などが行われる、日本で言えばちょうど日比谷公園のような所です。レイバー・デイは毎年9月の最初の月曜日で、今年は9月7日でした。翌日8日から学校が始まる娘二人を連れ、ペギーとそのパートナーであるフランクと共に、ボストン・コモンに出向いて集会に参加してきました。

 この集会は、オバマの民主党支援者などが中心になって主催したもので、何人もの民主党代議士やボストン市長トーマス・メニーノなどがスピーチに駆けつけていました。参加者は「ヘルスケアはもう待てない!Health Care Can’t Wait」「かかりつけ医にヘルスケア改革をさせ続けよう!Keep Your Doctor Reform Health Care」などと書かれたプラカードやうちわを持って、スピーチの行われる見晴台の周りに集まっていました。

 そうしたプラカードの中に、「テッドのためにやろう!Do it for Ted!」というのがありました。「テッド」とは、2009年5月に亡くなったマサチューセッツ州代表のエドワード・ケネディ上院議員の愛称です。彼は長年ヘルスケア改革に取り組み、マサチューセッツ州民皆保険の成立時は立役者のひとりでした。そして今度は全国規模のヘルスケア改革に、文字通り生涯をかけていた最中に病に倒れたのでした。

 参加者達は秋晴れの空の下でプラカードを持って、スピーチを聞き、時折大きな歓声を上げ、ヘルスケア改革の早期実現をアピールしていました。翌日の新聞によれば参加者は1000人を越えていたそうです。

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