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医療界でも「かんぽの宿」騒動が勃発?
多田智裕(武蔵浦和メディカルセンターただともひろ胃腸科肛門科)

2009/03/24

※この記事は、世界を知り、日本を知るグローバルメディア『日本ビジネスプレス』(JBpress)からの転載です。

●医療界でも「かんぽの宿」騒動が勃発?

 日本郵政による「かんぽの宿」のオリックス不動産への一括譲渡が白紙に戻りました。日本郵政は、「かんぽの宿」70施設と首都圏の社宅9カ所の計79施設を約109億円でオリックス不動産に一括譲渡する契約を結んでいました。ところが、この契約を解約することで合意したと、2月16日に正式に発表したのです。

 この売却騒動において、当初、鳩山邦夫総務相は「入札の経緯が不透明」だとして精査を指示していたようです。しかし、譲渡契約の白紙撤回直前からは、「価格が安すぎる」という部分を強調した発言が多くなりました。

 そして譲渡契約が撤回され、入札資料が提出された後の2月17日には、「客室稼働率が70%を超えているのに赤字になるのは普通は考えられない。まず黒字化の努力をすべきだ」と述べました。

 鳩山邦夫大臣の発言を整理してみると、

(1)「入札が不透明なので譲渡を認めない」、
(2)「価格が安すぎるので入札過程を開示しろ」、
(3)「黒字化の努力をしろ」

ということになります。発言の趣旨が微妙にずれてきているのは気になりますが、理屈としては全くその通りなのでしょう。

●すぐそこに迫ってきている病院の売却問題

 さて、医療業界でも、かんぽの宿売却に匹敵するくらいの大きな整理・売却案件が進められていることをご存知でしょうか。

 それは、社会保険庁管轄下にあり、来年9月に解散予定の時限的な行政法人「年金・健康保険福祉施設整理機構」が保有している全国計63カ所の「社会保険病院」と「厚生年金病院」の整理・売却です。

 この整理・売却に、鳩山大臣の発言を当てはめてみましょう。かんぽの宿売却に向けた批判はやはり当てはまるでしょうか。

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