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異状死議連に関する誤解を解く
橋本岳(衆議院議員)

2009/03/16

はしもと がく氏○1998年慶応大大学院政策・メディア研究科修士課程修了。三菱総合研究所研究員を経て、現在に至る。研究者としての専門は、電子自治体、地域情報化、インターネットを利用した住民参加など。

■はじめに

 先般、MRIC臨時号vol.45において「異状死死因究明制度の確立を目指す議員連盟が発足しました」として、議連の検討経緯等について情報提供を行った。

 その直後に、MRIC臨時号vol.46にて「後出しじゃんけんを法律で認める国」として医療制度研究会・済生会宇都宮病院の中澤堅治先生が、明示的ではないがおそらく本議連のことと思われる活動について、批判的に記事を書かれている。

 個人的には、中澤先生が提起されている問題に共感する面もあるが、しかし本議連については誤解もあるように思われる。振り返って反省すれば、私自身の記事も必ずしも議連のテーマを的確に述べているとは言い難い。

 そこで、あらためて私個人として、本議連にて議論すべきテーマや課題を記し、捕捉させていただきたい。なお以下の記述は、現時点での私個人の認識および提案であり、議連の成果結果等に結び付くかどうかは今後の検討による。しっかりお目通しいただいた上で、ご支援やご叱責を賜れば幸いである。

■異状死とは

 おそらく中澤先生がもっとも引っかかったのが「異状死」という言葉ではないか。確かにこの言葉は、昨今の議論では医療との関連で議論されることが多い。ただ、本議連で指す「異状死」とは、診療に関連する死のみを対象とするものではない。

 ここで指す「異状死」とは、「自然死」の対義語としての「異状死」と考えている。ご家族や医師の看取りのもと老衰や病死のため明らかに自然の節理の中で亡くなった方以外のすべての死を含む広い概念である。

 具体的に言えば、殺人、自殺、事故死、そして孤独死等死因が不明な死体を含むものであり、家や野山や街中や海岸等で発見された死体ほぼすべてを指す。司法的な観点から、一般的に犯罪捜査的な側面も十分に確保されることが必要だ。

 中澤先生の記事は、おそらく医療事故等を念頭に、犯罪捜査的側面を指して本議連を「後出しじゃんけん」と批判されているが、まずこの「異状死」の範囲について誤解があるものと思われる。

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