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「安心して生き続けたい!」CMLに特定疾患指定を
野村英昭(血液疾患患者の会フェニックスクラブ・事務局)

2009/03/12

のむら ひであき氏○1992年CMLと診断され、以後、インターフェロンで慢性期を維持。95年からフェニックスクラブ事務局を担当、現在に至る。

 本日(2009年3月11日)、第一衆議院議員会館にて、慢性骨髄性白血病に関する勉強会が開かれます。主催は、がん治療の前進をめざす民主党議員懇談会(会長:仙谷由人議員、事務局長:古川元久議員)。第一の議題として、「慢性骨髄性白血病の特例疾患指定について」を取り上げていただくことになっています。

 慢性骨髄性白血病(CML)患者の願いはシンプルです。

 「グリベックインターフェロンで治療している慢性骨髄性白血病(CML)を、『高額長期疾病(特定疾病)にかかる高額療養費の支給の特例』の対象としてください」

 今回は、この件について活動を続けてきたCML患者の私から、その詳細と背景等について皆様にご理解いただくべく、MRICの場をお借りしてご説明させていただきたいと思います。

【高すぎる!グリベックの経済負担】

 CMLはかつて、いったん発病すると一定期間後に急性転化し、死に至るとされてきました。しかしインターフェロンの登場によって、少数ながら長期生存を維持できる患者が現れ始め、さらに2001年12月の遺伝子標的治療薬「グリベック」(商品名、一般名はイマニチブ)発売以降、長期の生存を期待できる患者が急増しました。化学療法、しかも飲み薬である点も、注射や点滴とは異なり服用しやすく、患者にとってのメリットとなっています。

 しかしながら、問題が2つあります。

1、費用が著しく高額です。

 グリベックは、平均的な治療で1日1回4錠を服用します。1錠あたり3200円強。単純計算すれば、自己負担3割としても、1日4000円弱、月に116000円程度の負担です。長期の服用になりますから高額療養費の多数該当の適用を受けたとして、それでも通常、毎月44,400円は負担しなければなりません。インターフェロンも同じような負担です。

 限度額いっぱいの支払い(一般で年間53万円余)を10年も20年も続けることが、一般の所得の国民にとって「耐えられる限度を超えている」と思うのは、当然ではないでしょうか。

2、著しく長期間の治療が必要です。

 グリベックは日本では2001年12月に承認され、現在までに7年以上使われてきました。2006年6月にASCO(米国臨床腫瘍学会)で発表された5年生存率は約90%、咋年12月にASH(米国血液学会)で発表された投与7年時点での全生存率は86%、さらにCML関連死に限定すれば94%の生存率だったと聞いています。

 それ以前、私が発症した1992年当時は、生き続けるためには骨髄移植しかなかった(しかしそのチャンスは非常にかぎられていた)ことを考えれば、まさに画期的な結果です。

 しかし「いつまで飲み続けたらいい」という判断はできません。中断によって異常細胞が復活したケースが報告されています。つまり現在の段階では事実上、多くの患者が「ほとんど一生の間」(死ぬまで)飲み続けなければならないのです。これは一部の患者に効果のあるインターフェロンについても同様です。

 以上の2点より、CML患者は長期にわたって(多くは一生)、年間50万円を超える自己負担を継続しつつ病気と闘っていかねばならないという実情が、お分かりいただけるかと思います。

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