日経メディカルのロゴ画像

安心と希望と医療確保の千葉県
竜崇正(千葉県がんセンター センター長)

2009/02/26

りゅう むねまさ氏○1968年千葉大医学部卒業。国立がんセンター東病院外科部長、千葉県立佐原病院院長を経て2005年より現職。著書に『肝臓の外科解剖』(医学書院)など。

 日本の医療崩壊が進行している。救急体制は崩壊し、安心して医療を受けられない時代になりつつある。今こそ医療崩壊から日本国民を救わなければならない。国に継続的な医療政策は無く、場当たり的な国の医療政策はすぐには変えられない。

 千葉県も医療に関しては無為無策であり。医療政策が無く、厚労省の2年毎交代人事で目の前のことを場当たり的にやっているに過ぎない。その結果、千葉県は医師が少なく、看護師も少ない医療後進県に成り下がっている。

 国の低医療費政策の中、個々の病院が体力を低下し、それぞれが崩壊に向かっている。山武地区や銚子の医療崩壊が良い例であり、県内医療のその他の病院も崩壊に向かうか重要な岐路に立たされている。国の低医療費政策が続くかぎり、個々の病院の努力ではもう限界がある。

 私は千葉県がん対策審議会副会長、千葉県がん対策戦略プラン検討部会会長として、先頭に立って千葉県がん対策推進計画を策定してきた。そしてがん診療連携拠点病院を人口50万あたり1病院の指定に成功し、千葉県13のがん診療連携拠点病院が連携しあう体制ができ、医療圏内の他病院とのネットワークや、医療圏を越えた拠点病院同士のネットワークへの道筋を作った。

 がん診療連携拠点病院はがんセンターを除いて、がん医療は2-3割であり、他の医療も連携しあえる体制ができつつある。千葉県が医療政策をもって、強力に医療連携を推進すれば、千葉の医療崩壊は止まると考える。

 千葉からできることをやって日本医療を変えたい。医療を産業と位置付け、大幅な雇用の創出により経済効果と、安全を確保する。

 テーマは

・病院機能強化と病病、病診連携、地域連携の強化
・医療を中心とした産業振興
・働く女性の支援
・医療の役割分担とその機能強化をして機能連携による千葉版「医療クラスター」が再生の鍵

 各病院の役割分担の明確化と役割強化をはかり、そして光ファイバーネットワークによる強力な各病院同士の機能連携を図ることが必要であり、それをできるのは「県」しかない。千葉の医療崩壊阻止の最後のチャンスである。

この記事を読んでいる人におすすめ