日経メディカルのロゴ画像

中国四国地区における若手血液臨床医による研鑽・育成の取り組み
小林孝一郎(岡山大学大学院血液・腫瘍・呼吸器・アレルギー内科学、西日本若手血液臨床医ネットワーク(West-JYH)事務局

2008/11/26

こばやし こういちろう氏○2002年岡山大医学部卒業。岡山大大学院病態制御学講座(血液・腫瘍・呼吸器内科学)博士課程を経て現在に至る。

 近年の医療を取り巻く環境や研修制度の変化により、血液内科を志す若手医師は減少しつつある。大学単位での人材や情報の交流は限られており、特に若手医師が不足する地方では、閉塞状況に陥っている。そこで、今回、私たちは中国四国地区において、若手血液臨床医自らの運営によるネットワークを立ち上げ、「他流試合」を通じて地域単位で血液内科の輪を広げていく試みを行った。

●はじめに

 血液内科は専門性の高い分野であるが、近年の遺伝子レベルでの病態の解明と分子標的治療薬の開発、造血幹細胞移植治療の発展によりに原因究明から治癒を目指した医療まで幅広く発展性のある分野となっている。治療により患者は実にさまざまな転機を辿ること、まだまだ未解明の部分も多いことから個々の受け持ち症例は多くの教訓と示唆に富み、大変貴重な経験となる。

 血液内科はそんな魅力あふれる分野であるが、近年の医療を取り巻く環境や卒後研修制度の変化により、血液内科を志す若手医師は減少しつづけ、わが国における血液内科医は慢性的な人材不足となっている。若手医師が入ってこない施設の残された医師はますます多忙となり、悪循環に陥り、疲弊しているのが現状である。

 中国四国地区においても若手医師が不足し、これまで大学を中心とした人材派遣と教育交流の基盤は崩れ、各地で閉塞状況に陥っている。そこで私たちは、中国四国地区において、若手血液臨床医自らの運営による勉強会(中国四国血液レジデントカンファランス)を立ち上げ、学閥や施設を越えた、いわば「他流試合」を通じて地域単位で血液内科の輪を広げ、血液内科診療の醍醐味を伝えていく試みを行うこととした。

この記事を読んでいる人におすすめ