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第2回「医療における安心・希望確保のための専門医・家庭医(医師後期研修制度)のあり方に関する研究」班会議傍聴記
患者のため、言ってみたけど、実は自分たちのため
川口恭(ロハス・メディカル発行人)

2008/10/14

 例の第14回事故調検討会と同じ日に、この班会議も開かれた。日本専門医制評価・認定機構池田康夫理事長、日本医師会飯沼雅朗常任理事の2人からヒアリング。事故調に時間を取られた分、少し報告が遅くなってしまったが、こちらの会議は参加者たちが端的に喋るので色々なことが見えてきて面白い。

ここでは、まさに真剣勝負という感じの質疑応答をご紹介する。2人のプレゼンの内容は、追って公開される班のサイトをご覧いただきたい。最初は池田理事長。 

土屋
「日本の現在は学会中心の専門医育成だが、アメリカはプログラムオリエンテッドという話だった。機構としては、その方向を目指すということか」

池田
「学会に投げかけたい。長い間専門医制度は学会がつくってきているし、これからも学会がつくっていかなければならないであろう。学会に、専門医が何人必要か、プログラムオリエンテッドの育成制度に対して専門性の指針を整備していただく必要があるのではないかということ、その辺で意向を各学会にお聴きしたいと思っている」

土屋
「理事長としては、プログラムの方向、しかし各学会全部の合意を得られていないと」

池田
「その通り。長い歴史があるので一朝一夕に変えることができない学会もあると思う。ただし、今後専門医にインセンティブを付けるとなったとき、患者さん側から要望がでてくると思う」

土屋
 「適切な専門医数、これをどこが決めるか、これを最終的には機構で決める方向性なのか、各学会の決めた数を容認する方向なのか」

池田
 「適正な数を出すことは大事だが難しい問題。何が適正か言いづらい。各学会はどういう試算のもとに適正な数を考えているかを問い合わせた結果としてそういう議論を巻き起こしたい。

 日本の医療で専門医の果たす役割を考えたとき、診療科の偏在や地域医療の問題を解決するひとつの策になっていくのかなと思う。プログラムも各都道府県に置くことになれば、当然そこで専門医が育っていく。地域格差の解消にも一石を投じる格好になっていくのではないか」

土屋
「各学会の総会うんぬんというお話だった。一方で、第2版の整備指針3ページに基本的に参加年限は問わないとなっているが、学会が守っていないということか」

池田
 「その通り。会員歴は問わないとなっているが学会では決めている。問わないというのは、問うのが悪いということではなく、トレーニングの経過である程度認定ができれば良いのだろうという考え方」

土屋
「先生のご挨拶にも、整備指針の最初にも、第三者機関ということばがでてくる。第三者は契約の同意者でない主体となっている。当事者でないという定義があいまいなのが一般的だろうが、それはともかく、第三者というのは1つ、予断無く専門知識を活用して内容が適正かを評価する。これは社会システム研究本部の見解だが、道路公団の民営化が該当して施策や事業内容まで検討する。

 2つ目のタイプは内容ではなくプロセスを評価する。今までのお話では後者と解釈して、内容に踏み込んで指示を出すまでは持ってないし、今後もそうだということで」

池田
「その通り。プロの集まりとして学会を基本にしながら、学会だけということでは患者の視点や違った意見が反映されづらいので、専門医審議会をつくり、メディアの方、日本医師会、医学会を含めた審議会で方向の議論をいただいているのが現状」

土屋
「この審議内容は公開されている?」

池田
「まだ公表されていない」

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