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諫早医師会 新しい死因究明制度に関する要望書
高原晶(諫早医師会会長)

2008/09/30

たかはら あきら氏○1984年関西医大卒業。1995年高原内科循環器内科医院開業。2008年諫早医師会会長。医学博士、内科専門医、循環器専門医。

 諫早医師会により行われたアンケート結果と日本医師会へ送られた要望書をあわせて配信させていただきます。

平成20年9月12日

日本医師会 会長 唐澤 祥人 様

新しい死因究明制度に関する要望書

 現在、厚生労働省が法案提出に向けて準備を進めている、医療安全調査委員会の創設を中心とした新しい死因究明制度については、医療従事者のみならず関係各方面から賛否さまざまな意見が表明されています。

 貴会では、今年4月11日にこの制度の厚労省第三次試案についてのアンケートを都道府県医師会に送付し、47都道府県医師会のうち36医師会が第三次試案に基づいた究明機関を創設すべきと回答したとして、5月27日「厚生労働省第三次試案に関する日本医師会の見解」を発表し、同案に賛意を表明されました。

 しかし、われわれ諫早医師会は、一般の医師会員の間でこの制度についての議論が十分になされておらず、厚労省案に賛成する合意も形成されていないと考え、別添(1)のようなアンケートを8月5日に全国960の郡市(区)医師会に送付いたしました。

 現在までに447の医師会から回答をいただきましたので、その集計結果を別添(2)にまとめ、お知らせいたします。

 Q2にありますように、郡市医師会の94%は厚労省案についての賛否を決めておらず、73%は議論すらしておりません。また、88%の医師会は、厚労省案についての賛否を貴会または都道府県医師会から尋ねられたことがなく(Q1)、96%の医師会で、会員に広報周知をしていませんでした(Q4)。これだけを見ても、日医会員の間でこの問題についての合意形成はおろか、十分な議論がなされていないのは明らかです。

 貴会執行部はわれわれが選出した代表であり、会の運営を付託している以上、われわれとしても、わが国の医療に関する諸案件を、すべて郡市医師会や一般会員に諮るよう求めるものではありません。

 しかしながら、とりわけこの死因究明制度は、わが国の医療の未来を左右するほど重大で、また医療従事者の間でも賛否が大きく分かれる極めて複雑な問題です。このような問題については、十分な情報に基づいた広く開かれた議論を行い、なるべく多くの日医会員の合意を得るよう、最大限の努力がなされるべきであると思います。

 別添(3)の各医師会からいただいたコメントにありますように、これはわれわれのみならず大多数の郡市医師会の希望でもあります。

 貴会におかれましては、この制度について、厚労省案だけでなく民主党案も含めた十分な情報を一般会員に広報周知し、徹底した議論を踏まえて、改めて日本医師会としての見解をとりまとめていただくよう切にお願い申し上げます。

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