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コメディカル不足への処方箋
上昌広(東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム部門特任准教授)

2008/08/27

 先週は福島県立大野病院事件に対して福島地裁で無罪判決がくだりました。検察が控訴するか否かはわかりませんが、この判決は医療界にとっては極めて大きな前進でした。現在、福島県立医科大学 佐藤章教授を中心に検察に控訴を取りやめるように求める署名を集めています。私も署名を済ませました。是非、皆様も御協力いただけませんでしょうか。

 このような大野病院事件報道に隠れしまっていますが、毎年8月は各省庁が来年度予算の概算要求をまとめる時期で、霞ヶ関・永田町は大忙しです。通常、来年度予算の概算要求は各省が素案を作成し、与党、業界団体などと調整します。

 このため、勤務医や一般開業医の声が反映されることなど殆どなかったのですが、今年の厚労省では予算案作成をめぐり、面白いことが起こっているようです。

 それは、「安心と希望の医療確保ビジョン」具体化に関する検討会での厚労官僚と大臣の綱引きです。先週末は、十分な会議の時間を確保するため湯河原での合宿を予定していたそうですが、どうも一悶着あったみたいです。

 詳しくは、CBニュースの記事をご覧ください。このような騒動が起こっていること、更に騒動の背景がオンラインメディアを通じて一般医療者に公開されるようになったことは、我が国の医療界を変化させた大きな誘因だと考えています。私たちの提唱している情報公開を進め、「現場からの医療改革」が社会的な動きになりつつことを実感します。

コメディカル問題を御存知ですか?
 福島県立大野病院事件以降、我が国の医療が崩壊しつつあることが、国民的なコンセンサスとなりました。本年6月には医学部定員数の抑制を定めた閣議決定が25年ぶりに撤回され、更に政府・与党は、来年度には医学部定員数を過去最大まで増員する方向で調整を進めています。

 舛添氏が厚労相に就任するまでは、政府・与党ともに医師の絶対数は不足しておらず、偏在が問題と主張していたのですから、この変化の速さは私たちの予想を超えています。

 このように、医師不足は医師だけでなく国民的なコンセンサスとなったのですが、コメディカル不足については、皆さん、どのようにお考えでしょうか。

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