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福島県立大野病院事件 判決公判傍聴記
控訴させるかどうか、まず勝負だ
川口恭(ロハス・メディカル発行人)

2008/08/22

 福島は晴れ。福島駅から地裁までの道もこれで最後かと思うと感慨深い。午前9時前に着いたら、門から玄関までの道に、初公判の時をはるかに上回る鈴なりの報道陣。中継車が6台。

 抽選券を交付してもらう裏の駐車場へ回ると、既に人で埋め尽くされている。駐車場を通り抜けた裏庭に通される。しかも、後から後から人が続く。斡旋業者らしき人が名簿を持って、並んでいる人に印鑑を押してもらっている。

 傍聴券は25枚。並んだのは788人。初めてラミネート加工されてない急造の抽選券が登場した。当然のように抽選に外れる。周囲を見回すと、ふだん傍聴に入っているミニメディアの人たちも全滅したようだ。これはシンポジウムに全力投球するしかないかな、と思ったところで、どこからともなく当たり券が回ってきて、ありがたくいただく。

 何となくいつもより慌ただしく法廷へ。法廷入口に20人位の記者が溜まって立っている。何事かと思ったら、どうやら判決を代わる代わるメモするための交代要員らしい。
 公判開始。頭録り、加藤医師の入廷を待って、淡々と判決言い渡し開始。

 「主文、被告人は無罪

 マスコミの記者たちが、ひっきりなしにバタバタと出入りするので裁判長の言葉がよく聞き取れなかったのと、おそらく彼らがかなり丁寧に報じているはずということで、逐一の報告はしない。全文は『周産期医療の崩壊をくいとめる会』サイトにアップされるはずなので、それを見てほしい。

 判決を一言で総括するならば、検察のメンツを最大限に立てつつ、しかし医療者が安心して医療に当たれるようにという強い配慮が込められていると思う。これだけ検察のメンツが立てられたんだから、控訴しないでほしいものだ。

 控訴しないで、と言えば、周産期医療の崩壊をくいとめる会が署名集めを始めたそうだ。ぜひとも、ご協力いただきたい。

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