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舛添要一厚生労働大臣インタビュー
ウソをつく官僚は、クビを切るしかない
川口恭(聞き手:ロハス・メディカル発行人)

2008/07/01

――『安心と希望の医療確保ビジョン』のセールスポイントを教えてください。

 一番、国民が心配しているお医者さんの不足、奈良で妊婦さんがたらい回しされて大阪へ連れて行かれて死産したとか、そういう話がいっぱいありますでしょ。小児科が足りないとかね。そういう問題に対して、基本的に厚生労働省担当相としてどう対応するか考えましたということです。

 国民みんなが足りない足りないと思っているのに、平成9年の閣議決定以来、歴代の厚生労働大臣は役人にそそのかされたのか、医師は十分にいると答弁し続けてきた、偏在しているだけだ、と。そんなの普通の人から見たら違うんじゃないのということで、国会答弁から変えた。

 まず一つはお医者さん増やすよ、医学部定員削減の閣議決定を見直すよ、それが第一。それからもう一つは地域、現場中心主義だということ。霞が関に座っていて医療の現場が分かるわけないんで。現場中心で現場の地域のネットワークをいかに構築するかっていうことで。

 周産期医療センターなんてのやっているけれど、それがない宮崎の方がむしろうまくいっているというのは、ハコモノなんか作ったって人がいなければダメなのね。ハコモノなんかなくったってちゃんとやっている所はある。

 たとえば江戸川区の医師会とか、見に行ったけれどそうだった。で、26日に行った日野市立病院のように立派なNICUのハコモノなんか作ったって、お医者さんがいなかったら閉鎖されて生きてない、と。だからやっぱり、現場を見て地域のイニシアチブを大事にしてやりますよ、ということ。

 それから3番目の柱は、やっぱり国民も協力してくださいということ。兵庫の県立柏原病院に来週行きますけれど、あそこのお母さんたちの『小児科を守る会』があるでしょ、ああいう実質的な活動で1円もかからないで小児科の負担を減らすことができている。

 だから日野市に行った時に、市長と地元の国会議員に日野市で同じことしなさいよと言いました。何度も言っているんだけれど、現場が第一であって、霞が関で紙と鉛筆でやってる財務官僚も厚生労働官僚もダメだってことなんですね。

 それからもう一つは、ただ予算を増やして人を増やせばいいのかといえばそうじゃない、と。改革はやっぱりやらなきゃいけないんで、ムダを排し効率的な医療体制を築く、と。

 じゃあどうやってムダを省くんですかっていう時に、自分たちの権限は縮小しない形で、天下り先は確保したまま、規制権限を強化したまま、そうじゃないだろう、と。私が言っているムダを省けというのは、官僚たちがやっている規制のせいで金がかかってるんじゃないのということ。

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