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7月18~24日の話題になった論文
サル痘患者528人の症例シリーズ研究が話題に
CKD患者へのロスバスタチン使用は慎重に

2022/08/02

 本コラムでは、Googleが提供する学術雑誌のインパクト指標「h5-index」から、各領域10誌を抽出。それを元に世界中で最も多くツイートされた論文を紹介する。

 7月18~24日に最もツイート数が多かったのは、NEJM誌の論文「Monkeypox Virus Infection in Humans across 16 Countries ― April-June 2022」(2022年4月~6月に世界16カ国で起こったサル痘ウイルス感染症)で7573件だった。2022年4月までは、サル痘ウイルス感染症は流行地のアフリカ以外からほとんど報告例がなかったにもかかわらず、現在では世界的に感染例が広がっている。この論文は、国際共同研究グループによる症例シリーズ研究だ。2022年4月27日から6月24日の間に、16カ国43施設で診断された528人の感染症例についてまとめている。

 患者の98%は男性間性交渉者(MSM)、人種は75%が白人、HIV感染者は41%、年齢は中央値で38歳だった。感染ルートは95%性行為による感染と考えられている。患者の95%に典型的な症状である発疹が現れ、73%が性器病変、41%が粘膜病変を有していた。発疹に先行する全身症状として、発熱(62%)、嗜眠(41%)、筋肉痛(31%)、頭痛(27%)などがあり、リンパ節腫脹もよく見られた(56%)。検査を受けた377人中109人(29%)に他の性感染症の合併が見つかった。精液を検査した32人中29人からサル痘ウイルスDNAが検出された。曝露歴が明らかな23人について潜伏期間を調べると中央値は7日(範囲は3~20日)だった。

 入院の理由は、疼痛管理(主に肛門の激痛)(21人)、軟部組織感染(18人)、経口摂取を制限する咽頭炎(5人)、眼病変(2人)、急性腎障害(2人)、心筋炎(2人)、感染制御目的(13人)であった。死亡例は報告されていない。著者らは、さらなる流行の拡散を抑えるために、迅速な症例の特定と診断が必要だと強調している。

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