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NEJM誌から
アロプリノールのCKD進行抑制を示せず
当初の計画まで参加者数を増やせず、プラセボ群と有意差なし

 血清尿酸値の上昇は、慢性腎臓病(CKD)の進行に関係することが知られている。オーストラリアGeorge Institute for Global HealthのSunil V. Badve氏らは、尿酸生成抑制薬のアロプリノールを投与することで、CKD患者の状態悪化を抑えることができるかを調べるランダム化比較試験を行い、2年後のeGFR低下量にはプラセボ群と差が見られなかったと報告した。結果はNEJM誌2020年6月25日号に掲載された。

 これまでに行われた観察研究では、血清尿酸値と、CKD患者の様々なアウトカム、例えばアルブミン尿、CKD発症、末期腎不全への進行、心血管イベント、死亡などとの関係が示されている。また、血清尿酸値は、糸球体濾過率が低下するにつれて上昇することも知られている。しかし、血清尿酸値の上昇とCKDの進行の間に因果関係があるのかどうかは明らかではなかった。

 痛風治療に用いられるアロプリノールやフェブキソスタットは、キサンチンオキシダーゼを阻害して尿酸生成を抑制するが、CKD患者のeGFR低下を抑制する作用があるかどうかについては、短期間で小規模人数の研究しかなく、質の高いエビデンスはなかった。

 そこで著者らは、オーストラリアとニュージーランドの31施設で、アロプリノールとプラセボを比較するCKD-FIX試験を計画した。組み入れ対象は、ステージ3または4のCKD患者(eGFRが15~59mL/分/1.73m2)で、CKDが進行するリスクの高い患者。ハイリスクの定義は、尿中アルブミン/クレアチニン比が265mg/gCr以上、または過去1年間にeGFRが少なくとも3.0mL/分/1.73m2低下した人とした。痛風の病歴がある患者、アロプリノールに過敏性の患者、別の治療でアルプリノールを投与されている患者、3カ月以内の急性腎障害が治療されていない患者は組み入れから除外した。

 条件を満たした患者は、1対1の割合でアロプリノール群とプラセボ群にランダムに割り付けた。層別化した条件は、参加施設、ステージ(3か4か)、尿中アルブミン/クレアチニン比(530未満かそれ以上か)、糖尿病があるかどうか。

 両群とも割り付け薬を104週間(2年間)使用してもらった。最初の12週間は用量増量期間とし、その後92週間は用量維持期間とした。アロプリノール群は、100mg錠剤を1日1錠から始め、4週間ごとに1錠ずつ増やして、それ以後は1日3錠とした。血液透析や腎移植を受けることになった患者は、それ以後の試験を中止することにした。

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