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NEJM誌から
血友病Aに対する遺伝子治療を3年後まで追跡
出血イベントが減り凝固第VIII因子治療の中止が可能に

 単一遺伝子疾患に対する治療の選択肢として、アデノ随伴ウイルス(AAV)を利用した遺伝子治療が注目を集めている。英国Barts and the London School of Medicine and DentistryのK. John Pasi氏らは、凝固第VIII因子を組み込んだAAV5-hFVIII-SQベクターを、重症の血友病A(第VIII因子濃度が1 IU/dL以下)の成人患者15人に単回投与し、有効性と安全性を評価する用量漸増フェーズ1/2試験を進めている。今回は、治療を受けた患者を2年または3年追跡して得たデータをNEJM誌2020年1月2日号に報告した。

 著者らは、様々な用量のAAV5-hFVIII-SQを15人の患者に単回投与をして追跡し、有効性が持続するかどうかや、長期的な安全性などを検討している。15人のうち14人は、予防的な第VIII因子補充療法を受けていたが、これを中止して出血イベントが起きた場合のみに使用するように依頼した。全員を入院させてAAV5-hFVIII-SQを注入し、その後24時間観察した。投与量は、コホート1の1人には6x1012ベクターゲノム(vg)/kg、コホート2の1人には2x1013vg/kg、コホート3の7人には6x1013vg/kg、コホート4の6人には4x1013vg/kgとなっていた。

 全員が1回以上有害事象を経験したが、追跡中止者はいなかった。最も多く見られた有害事象はアラニンアミノ基転移酵素(ALT)値の上昇で、グルココルチコイドにより管理された。重篤な有害事象を経験したのは3人で、うち、投与後24時間以内に発熱と筋痛、頭痛を経験した1人のみが治療関連と見なされた。

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