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NEJM誌から
コルヒチンは心筋梗塞後の心血管リスクを減少
心筋梗塞で冠動脈再建術を受けた患者を中央値で22.6カ月追跡した研究

 カナダMontreal Heart InstituteのJean-Claude Tardif氏らは、心筋梗塞発症から30日以内の患者を対象にコルヒチンを投与し、その後の心血管イベント再発に対する影響をプラセボと比較するランダム化比較試験COLCOTを行い、コルヒチンは虚血性心血管イベントのリスクを有意に低下させたと報告した。結果はNEJM誌2019年12月26日号に掲載された。

 アテローム性動脈硬化とその合併症に、炎症が役割を果たすことが知られている。コルヒチンはチューブリンの重合と微小管の形成を阻害するため、細胞接着や炎症性サイトカイン、インフラマソームなどに影響を与え、強力な抗炎症作用を示す。現在は通風、家族性地中海熱、心膜炎の治療に用いられている。

 低用量コルヒチンを安定冠疾患患者に用いたLoFoCo試験では、コルヒチン投与群に心血管イベントは少なかったが、この試験の患者数は532人と少なく、プラセボ対照試験ではなかった。そこで著者らは、心筋梗塞発症後間もない患者を対象に、コルヒチンがその後の心血管アウトカムに及ぼす影響と長期的な安全性を評価するためのCOLCOT試験を計画した。COLCOTには12カ国の167施設が参加した。

 対象は、心筋梗塞発症から30日以内で、経皮的血行再建術を完了し、その国のガイドラインに基づく治療(スタチン療法など)を受けている患者。重度の心不全患者、左室駆出率35%未満の患者、3カ月以内に脳卒中を起こした患者、3年以内に冠動脈バイパス手術を受けたまたは受ける予定の患者、皮膚以外の癌患者、炎症性腸疾患患者、重度の腎機能障害患者、コルヒチンに過敏性のある患者などは、組み入れから除外した。

 条件を満たした患者は1対1の割合で、コルヒチン群(1日0.5mg)またはプラセボ群に割り付けられた。臨床評価は割り付けから1カ月後と3カ月後、それ以降は3カ月ごとに実施することにした。

 主要評価項目は、心血管死亡、心停止後の蘇生、心筋梗塞、脳卒中、冠動脈血行再建術を要する狭心症による緊急入院、をあわせた複合イベントとした。副次評価項目は、主要評価項目を構成する個々の要因、総死亡率とした。探索的エンドポイントとして、心不全による入院、心房細動、深部静脈血栓症、肺塞栓なども調べることにした。安全性では全ての有害事象を記録することとした。

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