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NEJM誌から
米国で便移植を受けた患者が菌血症を発症
ESBL産生大腸菌による菌血症で、1例は死亡

米国で便移植を受けた患者が菌血症を発症の画像

 米国Harvard大学医学部のZachariah DeFilipp氏らは、便細菌叢移植(FMT)の臨床試験において、ドナーのスクリーニング基準が甘かったために、FMT後に基質拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)産生大腸菌による菌血症を発症した2例を経験し、1例は死亡したという症例報告を行った。詳細はNEJM誌2019年11月21日号に掲載された。

 便細菌叢移植(FMT)は、再発性または難治性のクロストリジウム・ディフィシル(CD)感染症に対する新たな治療法として注目を集め、ランダム化比較試験やメタアナリシスでも有効性と安全性が支持されている。近年では、腸内細筋叢との関連が考えられる他の疾患へ応用する研究も積極的に行われている。

 著者らは、それぞれ別の臨床試験に参加してFMTを受けた後に、ESBL産生大腸菌による菌血症を発症した2人の患者について報告した。1人は抗菌薬治療後に回復し、1人は死亡した。どちらも免疫抑制状態にあり、FMT実施前から抗菌薬の予防投与を受けていた。これらの患者に移植されていたのは同じドナーからの便だった。

 著者らによるドナーの選択と、提供された便の処理は、FDAのレビューを受けた2018年当時のプロトコール通りに行われた。ドナーの

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