米国Brigham and Women's HospitalのDeepak L. Bhatt氏らは、健常人ボランティアを対象に、チカグレロルの抗血小板作用を迅速に逆転させるために開発されたモノクローナル抗体断片PB2452の有効性と安全性をプラセボと比較し、この薬がプラセボよりも大きく血小板機能を回復させていたと報告した。結果はNEJM誌電子版に2019年3月17日に掲載された。

 チカグレロルは血小板のADP受容体(P2Y12)を阻害する経口薬で、急性冠症候群または心筋梗塞歴を有する患者にアスピリンとともに投与すると、虚血性イベントを抑制することが知られている。しかし、チカグレロルの抗血小板作用は投与中止から数日間持続し、血小板輸血を行っても消失はしないため、大出血を起こした患者や緊急の外科的処置が必要になった患者などのために、速やかにその影響を消し去る薬剤の必要性は高い。しかし、現時点で利用できる薬剤はない。

チカグレロルの抗血小板作用を中和する抗体の画像

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