気候の変動は、既に世界の人々の健康と医療システムに悪影響を及ぼしており、積極的に対応しなければ、今後数十年間にわたり世界規模でさまざまな健康被害が発生して、公衆衛生面および医療面の機能を脅かすと予想されている。英国London大学公衆衛生学・熱帯医学大学院Andy Haines氏らは、現状と今後の予測に基づいて、医療従事者に行動を促している。レビューはNEJM誌2019年1月17日号に掲載された。

 大気中の二酸化炭素濃度(CO2)は、産業革命前の280ppmから今日の410ppmまで上昇している。影響が長期にわたるCO2だけでなく、メタンガスやブラックカーボンも、大気中での寿命は短いが、地球温暖化に影響する。世界の平均気温は、10年ごとに0.2℃ずつ上昇を続けている。そうした温室効果ガスの増加は、熱波、洪水、干ばつなどといった異常気象の程度を深刻にし、頻度を高め、持続期間を長引かせる。

 気温が上昇するとそこに含まれる水が増加する。従って、気温の上昇は1日当たりの降雨パターンの変化に関係する。実際に米国では、1901年以降に、1日当たりの最大降水量の平均が北東部で増加した。一方で、気温上昇により、土壌に含まれる水分

気候変動から人類の健康を守るための提言の画像

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