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NEJM誌から
1日250mLの加糖飲料を無糖飲料に置き換えると小児の肥満が減少
約640人を18カ月追跡したDRINK試験の結果

 日常的に加糖飲料を摂取している4歳から11歳の健康な小児を、加糖飲料または無糖ノンカロリー飲料に割り付けて毎日250mL、18カ月間摂取させた二重盲検の無作為化試験の結果が、2012年9月21日付のNEJM誌電子版に掲載された。著者のオランダAmsterdam自由大学のJanne C. de Ruyter氏らによると、無糖飲料を摂取した小児は、加糖飲料を飲み続けた小児に比べて、体重増加と脂肪の蓄積が低く抑えられていた。

 先進国では肥満小児が増えており、公衆衛生上の問題の一つになっている。加糖飲料の摂取は固形食品の摂取より肥満に結びつきやすいと考えられている。液糖は満腹感を引き起こしにくく、飲料を飲んでも他の食物の摂取は減らない可能性があるからだ。

 一方で、加糖飲料を多く摂取する小児はファストフードの摂取量も多く、TV視聴時間も長いなどの特徴を示すことから、加糖飲料の摂取と肥満の関係を観察研究によって示すことは難しかった。また、加糖飲料をノンカロリー飲料に換えれば、体重増加を抑えられるのかどうかも明らかではなかった。

 著者らは質の高い無作為化試験を二重盲検で行って、加糖飲料と肥満の関係を調べようと考え、18カ月の無作為化試験DRINK(Double-blind Randomized Intervention Study in Kids)を実施した。

 2009年11月14日から2011年7月22日まで、アムステルダム近郊の都市部の8小学校で、4歳10カ月から11歳11カ月までの、主として正常体重の小児641人を登録した。日常的な飲料の摂取量などのベースラインの小児の特性は、質問票を用いて調査した。倫理的観点から、普段は加糖飲料を飲まない小児と、健康に問題がある小児は除外した。

 641人を、炭酸を含まない加糖飲料1缶(250mL、蔗糖を26g含み総熱量は104kcal、322人)または炭酸を含まない人工甘味料(スクラロースとアセスルファムカリウム)入りの無糖飲料1缶(250mL、0kcal、319人)に無作為に割り付けた。それぞれの飲料は、学校で週1回配布し、平日は朝の休憩時間に教室で1缶、週末は家に持ち帰って1日1缶飲むように指示した。これらの飲料はこの試験のために製造したもので、味も外見も全く同じになるよう作られている。

 主要アウトカムはBMIの年齢標準化zスコアに設定し、ベースラインと、6カ月時、12カ月時、18カ月時に、体重、身長、皮下脂肪厚(二頭筋部、三頭筋部、肩胛骨下部、腸骨棘上部)、腹囲を測り、生体インピーダンス法による体脂肪率測定を実施。尿標本も得た。

 ベースラインで正常体重だった小児は、無糖群の80%、加糖群の81%、過体重はそれぞれ16%と15%、肥満はいずれも3%で、低体重の小児が1%ずつ含まれていた。

 試験を完了したのは477人(74%)で、内訳は無糖群225人、加糖群252人だった。割り付けられた飲料の実際の摂取量の平均は、両群とも1週間に5.8缶だった。尿中のスクラロース濃度を調べて、無糖群の小児が実際にこの程度の量を消費していたことを確認した。

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